エアコンクリーニング業者のオプションに室外機洗浄がありますが、室外機も室内機同様に洗浄をした方が良いのか悩んでいる人もいるかと思います。
室内機は目に見えてカビ・ホコリがついていたり、臭いもしたりするので、洗浄が必要だという事は嫌でも分かります。
室外機の洗浄オプションは3,000円~5,000円と結構高い金額ですが、室外機を洗浄すると「電気代が安くなる」「故障しにくくなる」などと書かれています。
室外機の洗浄は不要です!
室外機を洗浄するメリットはたしかにありますが、それでも室外機の洗浄は不要です。
管理人:おすけぞー
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空調機器:ダイキン工業
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室外機を洗浄するメリット
室外機を洗浄するメリットは、熱交換器に詰まったホコリ・砂・泥などを取り除くことで、運転効率が良くなり、電気代の節約になる可能性があるということと、汚れが落ちることで見た目が多少改善されることです。
熱交換器にホコリがぎっしり詰まると室外機で熱交換ができずに、エラーでエアコンが停止してしまう事がありますが、室外機を洗浄することでリスクが低減されます。
室外機の洗浄オプションが不要な理由
- 運転効率アップによる節電効果と洗浄費用が割に合わない
- 雨水で熱交換器等に付着した汚れはある程度流れる
- 洗浄してもすぐに汚れる
- 分解もせず高圧洗浄するだけの業者もいる(自分でできるレベル)
- メーカーの取扱説明書にお手入れ方法の記載がない
- そもそも室外機は屋外で使用する設計(メンテナンス不要)
1番の理由は、室外機を洗浄するメリットである電気代の節約になるという確かな実証結果がなく、実際に洗浄しても電気代が下がったという実感はありません。
室外機の洗浄で省エネ性が上がり電気代もCO2排出量も削減できるなら、コストやCO2排出量に厳しい工場は毎年洗浄すると思いませんか?実際は室外機の洗浄をしている工場はほぼありません。
室外機を洗浄した直後は効果が出る可能性はありますが、省エネ効果を計算することもできなければ、実測しても効果の判断ができないレベルです。
そもそも室外機は屋外に設置するものとして設計されていて、基本的にはメンテナンス不要です。取扱説明書にも室外機のお手入れ方法は記載されていませんよね。
車も洗車した直後はきれいですが、雨が降ればすぐに汚れてしまいますよね。半年洗車しなかったとしてもどんどん汚れていくわけではなく、ある程度は雨で流されてしまいます。
室外機洗浄が必要な例外
室外機の洗浄が必要な場合もあります。
狭い空間であったり、人通りが激しい場所に置かれた室外機は、舞い上がった砂ボコリを空気と一緒に吸い込んでしまい、下の写真のように熱交換器が目詰まりしてしまうことがあります。このような場合は室外機の洗浄が必要です。
一般家庭のベランダや庭に置いてある室外機であれば、ここまでの汚れにはなりません。
室外機を洗浄する場合、外側から高圧洗浄をするのではなく、内側から高圧洗浄をする必要があります。
フィルターと同じで、空気の流れとは逆向きで洗浄しないとなかなか汚れが落ちません。業者によっては本体をただ高圧洗浄するだけの業者もいますので、依頼をするならどうやって室外機を洗浄するのか確認してから依頼してください。
まとめ
室外機の洗浄は不要です!
※室外機の設置環境が悪く、熱交換器が砂ホコリで目詰まりをしている場合は洗浄が必要です。
室外機の洗浄が不要だと言う理由は、室外機を洗浄しても節電効果は期待できないからです。