エアコンの設定温度を0.5度変えることで節約できる電気代は?

エアコンは生活していく上で必需品ですが、最近では春・秋の期間が短く、エアコンを使う期間も長くなっていませんか?

そこで気になるのがエアコンの電気代でよね!エアコンを使用する上で節電方法は色々ありますが、今回はエアコンの設定温度を0.5度変えることで、どの程度節電になるか解説していきます。

結論

設定温度を0.5℃変えた場合、約2.5%の節電になる。

自己紹介

管理人:おすけぞー

  • 建築設備機器の専門商社勤務(2007年~)
  • 2級管工事施工管理技士
  • 専門分野
    空調機器:ダイキン工業

ダイキン製品の販売からサービス・改装・技術的な問い合わせに対応。

家庭用エアコン・業務用エアコン・エコキュート・セントラル空調製品までダイキン製品を取扱しています。

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目次

エアコンの1時間当たりの電気代

エアコンの電気代(1時間)= 消費電力量 × 1kWhの電気料金

エアコンの電気代を安くために、どうやってエアコンの消費電力を抑えるかですが、下記のような方法があります。

エアコンの消費電力を抑える方法
  • 設定温度を夏は高めに、冬は低めに設定する
  • フィルターを定期的に清掃する
  • 室外機の前に物を置かない
  • 断熱性の良いカーテンにする
  • 風量をあげる
  • サーキュレーターで空気を循環させる
  • こまめなON/OFFはしない
  • 自動運転にする
  • 室外機を日陰に置く(夏)
  • 効率の良いエアコンに買い替える

エアコンの設定温度を変えると電気代が安くなる理由

夏は設定温度を高めに、冬は設定温度を低めに設定することで、外と室内の温度差を小さくすることで、熱の移動(熱負荷)が小さくなり、消費電力が抑えられて節電になるからです。

冬の方が外との温度差が大きいため、エアコンの電気代は冬の方が高くなる傾向にあります。

温度差が影響するのは?

壁・床・屋根・窓からの熱移動、すきま風において温度差が影響してきます。

難しい数式は省いて単純に書くと下記になります。

壁面積 × 部屋の断熱性能 × 温度差  エアコン負荷

温度差が小さくなると熱負荷が小さくなる=エアコンへの負荷が小さくなることによって、節電となり電気代が安くなります。

0.5℃差の電気代を計算してみる

下図のような縦8.2m 横3.6m 高さ2.4mの一般的な18畳LDKで計算します。

部屋を1つの箱だと考えてください。天井・床・側面から通過熱負荷が発生します。

夏27℃設定の場合

部屋の表面積(115.5㎡)×壁などの断熱性能(0.87W)×温度差(7℃)=703W

夏27.5℃設定の場合

部屋の表面積(115.5㎡)×壁などの断熱性能(0.87W)×温度差(6.5℃)=653W

18畳の部屋で設定温度を0.5℃変えた場合、1時間の熱負荷の差は約50Wになります。

ダイキンEシリーズの18畳用のエアコンでどれだけ消費電力が違うか確認します。

冷房能力700W時の消費電力は120W、定格能力5,600W時の消費電力は2,070W、冷房能力5,700W時は2,100Wになります。能力と消費電力は完全に比例するわけではありませんが、メーカーも試験をしていないため、推定するしかありません。

18畳の部屋で0.5℃設定温度を変えると、1時間あたり20Wの節電になる

そしてエアコンは常に定格能力で運転しているわけではなく、運転始めは最大能力で運転しますが、室温が安定してくると部屋の負荷に応じて能力をセーブします。実際には下図のように定格能力(100%)に対して20%近辺で運転している時間が長いんです。

仮に定格能力の20%で運転しているとすると、エアコンの消費電力(推定)は868Wになります。

結論

設定温度を0.5℃変えた場合、1時間の熱負荷の差は約50W。

熱負荷の差50W/hは消費電力量にすると20W/hの差が出る

エアコンの実際の運転消費電力を868W/hとすると、約2.5%の節電になる。

1日8時間使用したと仮定すると、1kWが30円だとすると1カ月で約144円の節約になります。

複数台エアコンを同時使用する家庭なら、無視できない金額になりそうですね。

環境省によると設定温度を1℃変えると10%~13%程度の節電効果があるそうですが……。

電気代を節約するのも大切ですが、契約電力会社の見直しをすることでもっと簡単に節約できるかもしれません。

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