黒色のエアコンはインテリアに溶け込みやすく、空間を引き締める効果もあるため、スタイリッシュな部屋作りに最適です。また空間に高級感を出すことにも向いています。
黒色の壁掛エアコンを販売しているメーカーは3社のみになります。
- ダイキン工業 SXシリーズ(リソラ)
- パナソニック ELシリーズ
- 三菱電機 FLシリーズ

黒色のエアコンは3社ともに中級グレード扱いのエアコンになります。
またエアコンは毎年モデルチェンジがありますが、黒色エアコンはモデルチェンジが不定期です。
2025年4月現在、ダイキン:2023年モデル、パナソニック:2025年モデル、三菱電機:2021年モデルです。


管理人:おすけぞー
- 建築設備機器の専門商社勤務(2007年~)
- 2級管工事施工管理技士
- 専門分野
空調機器:ダイキン工業
ダイキン製品の販売からサービス・改装・技術的な問い合わせに対応。
家庭用エアコン・業務用エアコン・エコキュート・セントラル空調製品までダイキン製品を取扱しています。
ダイキンSXシリーズ risora(リソラ)の特徴


エアコンの側面部分はダークグレーで前面パネルはウッド調になっています。
※リモコン・電源コードはダークグレー色です。
- フィルター自動お掃除機能なし
- 無線LAN内蔵
- ストリーマ(空気清浄・内部クリーン)
- 垂直気流(暖房)
- オートスイング(上下左右/立体)
- 人感センサー搭載、床温度センサー搭載
ストリーマ
高速電子を放出し、空気中の窒素・酸素と反応させて分解素を生成してカビなどに作用


垂直気流(暖房)
室内機真下への気流で風を感じにくい。







暖房運転時に垂直気流にしても、お部屋がある程度暖まるまでは垂直気流にできません。
フィルター自動お掃除機能はないくらいで、それ以外は中級モデルらしい機能を備えたエアコンです。
パナソニック ELシリーズの特徴


エアコンの側面・前面パネルがマット調になっているので光沢は少なく、しっとりとした落ち着いた印象にしたい場合にはおすすめです。
※リモコン・電源コードももちろん黒です。
- フィルター自動お掃除機能あり
- 無線LAN内蔵
- ナノイーX
- 天井シャワー気流
- オートスイング(上下左右/ワイド)
- 室外機耐塩害仕様
ナノイーX


耐塩害仕様(室外機)
直接は潮風に当たらなくても、海に近い場所に設置した室外機がサビやすいので、ビス・外板・基板などをサビに強い材質に変更しています。


人感センサー・温度センサーは搭載していませんが、中級モデルらしい機能を備えたエアコンです。
三菱電機 FLシリーズの特徴


前面パネルはウッド調になっていて、光沢感と角に丸みがないのが特徴です。
※リモコンは黒色ですが、電源コンセントは灰色っぽいカラーになります。
- フィルター自動お掃除機能なし
- 無線LANは別売対応
- アレル除菌脱臭空清フィルタ
- 180°ワイド気流/ロング気流 2か所同時空調
- ムーブアイ(人、床、壁、天井、距離、間取り、日射熱)
ムーブアイ極


三菱電機といえばムーブアイ。センサーでエアコンが得ている情報量は他メーカーとは比較になりません。センサーを生かした省エネ運転も可能です。
一部の口コミでは自分で設定する部分もあったり、思い通りに反応しない部分もあるようです。
フィルター自動お掃除機能なし、無線LANが別売対応な点は購入を検討する上で忘れないようにしたいところです。
3社機能・性能比較
機能比較
機能 | ダイキン | パナソニック | 三菱電機 |
---|---|---|---|
自動お掃除機能 | なし | あり | なし |
無線LAN内蔵 | 標準搭載 | 標準搭載 | 別売対応 |
空清機能 | ストリーマ | ナノイーX | アレル除菌脱臭フィルタ |
フィルタ | 抗ウイルスフィルタ | 抗ウイルスフィルタ | 清潔Vフィルタ |
気流 | 垂直気流 | 天井シャワー | 2か所同時 |
センサー類 | 人・床温度センサー | なし | 人・お部屋センサー |
機能については自分にとって必要な機能があるかどうかですが、フィルター自動お掃除機能の有無、アプリで遠隔操作ができる無線LAN内蔵かどうかは重要なポイントかなと思います。
省エネ性能比較(APF)
数字が高い方が省エネ性能が高いエアコンになります。エアコンを実際に使用する環境で運転させた場合の効率の良さになります。
能力 | ダイキン | パナソニック | 三菱電機 |
---|---|---|---|
6畳 | 5.9 | 6.2 | – |
8畳 | 5.9 | 6.1 | – |
10畳 | 5.7 | 6.0 | 6.9 |
12畳 | 5.0 | 6.0 | 6.8 |
14畳 | 5.0 | 5.5 | 6.7 |
18畳 | 5.1 | 5.0 | 6.0 |
20畳 | 5.0 | 5.0 | 5.8 |
23畳 | 4.5 | 4.5 | 5.5 |
ZEH区分
「い」「ろ」「は」で区分され、性能は[い>ろ>は]の順番です。
能力 | ダイキン | パナソニック | 三菱電機 |
---|---|---|---|
6畳 | は | い | – |
8畳 | は | い | – |
10畳 | は | い | い |
12畳 | は | い | は |
14畳 | は | い | い |
18畳 | ろ | い | い |
20畳 | い | い | い |
23畳 | い | い | い |
APFとZEH区分で逆転する理由について
APFとは年間の冷暖房能力(出力)合計 ÷ 年間消費電力量
季節ごとの使用パターンを反映させた、実際の運転に近い環境下での機器単体の運転効率です。
外気温度〇〇℃、湿度〇〇%、運転モード〇〇で連続運転した場合などのように決まっています。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の省エネ基準は住宅全体効率です。
標準的な家庭での使用条件を想定して、年間の運転パターン・住宅の断熱性能などを考慮します。
エアコンの制御方式・部分負荷特性などが重要になってきます。
機器単体の効率(APF)が良くても、高断熱住宅で使用する場合はZEH区分が悪くなったりすることもあります。
APFは試験条件が決まっているため、メーカーはAPFが良くなるように設計が可能ですが、条件を外れると運転効率が悪くなる機器もあるという事です。



ZEH対応住宅は高断熱で性能の高い住宅です。一般的な住宅であればAPFを参考にした方が無難かなと思います。