冬の暖房での悩みで圧倒的に多いのが「肌・喉・頭皮などの乾燥」です。
冬の乾燥については8割以上の人が悩んでいて、オイルヒーターは乾燥しないという理由で購入を検討している人も多いと思います。本当にオイルヒーターは乾燥しないのでしょうか?
- オイルヒーターは乾燥しないは嘘の解説
- オイルヒーターは乾燥しにくいと言われる理由
- 部屋を乾燥させにくい暖房機器

管理人:おすけぞー
- 建築設備機器の専門商社勤務(2007年~)
- 2級管工事施工管理技士
- 専門分野
空調機器:ダイキン工業
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家庭用エアコン・業務用エアコン・エコキュート・セントラル空調製品までダイキン製品を取扱しています。
オイルヒーターは乾燥しないは嘘

部屋の温度を上げると加湿をしないかぎり相対湿度は下がります。
エアコンでもオイルヒーターでもまったく同じです。
空気線図
部屋の温度が上がると空気が保有できる水分量は増えますが、部屋の空気中にある水分量が同じなら相対湿度は下がりますね!





相対湿度は空気が保有できる水分量に対して、どの程度水分があるのか?です。
空気温度が上がり保有できる水分量が増えると、呼吸時に喉や鼻、空気が触れている肌から水分を奪っていきます。
そのため、喉が乾燥して風邪を引きやすくなったり、肌や頭皮が乾燥してカサカサになります。




オイルヒーターも空気温度を上げるため乾燥します。
なぜオイルヒーターは乾燥しないと言われるのか?
オイルヒーターを使用している人の口コミで「乾燥しない」という投稿はよく見ますよね。
でも実際には空気温度が上がれば、加湿をしない限り空気は乾燥します。
エアコンを使って暖房をすると、空気が循環することで人の肌により多くの乾燥した空気が接触しますので、乾燥を感じやすくなります。
お風呂から出て暖かい乾燥した部屋にいてもなかなか髪の毛は乾きませんが、ドライヤー(風を送るだけ)で乾き方は全然違いますよね。
- 風がないこと
- 輻射熱であること
輻射熱は物体を介さずに赤外線を介して離れたところに熱が伝わる伝わり方です。
輻射熱は部屋の温度が低くても暖かく感じやすいので、エアコンほど室温を上げなくてもよく、部屋の相対湿度もエアコンほど下がることは少なく、乾燥を感じにくいのです。
部屋を乾燥させにくい暖房機器



部屋を乾燥させくい暖房方法の条件は…
1.風が出ないこと
2.輻射熱
この条件に合うのは床暖房です。
床暖房は床材を暖めて冷えやすい足元を暖めてくれるので、室温が低くても暖かく感じやすい暖房器具です。
難点は床暖房を後から設置するのはコストがかかってしまうので、家を建てるときに導入したいですね。
パネルヒーターもオイルヒーターと同様に乾燥を感じにくい暖房機器になります。
オイルヒーターは輻射熱+自然対流で暖房しますが、似ている暖房機器でケノンヒーターという製品があります。
ケノンヒーターはオイルヒーターと形状は似ていますが、輻射熱+遠赤外線+自然対流でより暖かく感じやすい製品もあります。


乾燥させてしまう機器


暖気は上に溜まりやすいという理由で、エアコンの運転効率や節電のためにサーキュレーターを置く人も多いかと思います。サーキュレーターを設置することで、空気を循環させるのには役に立ちますが、加湿器なしだと乾燥を感じやすくなります。
空気清浄機やシーリングファンも加湿をしないと、サーキュレーター同様に乾燥を感じやすくなります。



オイルヒーターで暖房している寝室で空気清浄機を運転させると、寝起きに少し喉が乾燥しているのを感じます。
寝るときは空気清浄機はOFFにすることをおすすめします。
おすすめオイルレスヒーター3選
1. ノイルヒート


画像引用:CORONA
おすすめポイント
ノイルヒートは日本メーカー製品(Made in 新潟)
コロナは各種ヒーターを製造し、エアコンのメーカーとしても知られていて、コロナが2019年に販売を開始したのが、オイルレスヒーターである「ノイルヒート」です。
■速暖のために考えられた構造


エアコンを製造しているメーカーなのか、アルミの構造がエアコンにそっくりです。表面積が大きいほど空気を暖める能力が高くなり、速暖性能に優れた構造になっています。
■安全・安心設計


側面の温度は60℃前後とやけどの心配が少ない温度になります。
ただ、上部は90℃くらいの温度になるので注意が必要です。
■簡単操作


温度設定・リモコン操作は取扱説明書なしでも感覚でわかるほどシンプル。
プログラムタイマーもランプがついてる時間帯がONと視覚的にもわかりやすいく、リモコンでも操作可能



日本メーカー・日本国内製造のオイルレスヒーター。
価格はオイルレスヒーターの中では高価な部類に入ります。
2. ケノンヒーター


おすすめポイント
ケノンヒーターはエムテックという日本メーカーが日本国内で製造しています。
どのメーカーにもない、特許取得システムのトリプル暖流「遠赤外線+輻射+自然対流」です。


機器の近くにいると他のオイルレスヒーターよりも暖かいのが特徴です。オイルヒーターもオイルレスヒーターも、輻射熱と自然対流で部屋を暖めていますが、ケノンヒーターは遠赤外線で人を直接暖めることもできる点がポイントです。
輻射熱は赤外線を放射して物体を暖める仕組みなので、オイルヒーターもオイルレスヒーターも遠赤外線は放射しています。遠赤外線は材質によって放射される割合が違います。ケノンヒーターは遠赤外線の放射割合が大きいガラスセラミックなので、より暖かく感じやすい製品です。
赤ちゃんの授乳時期は遠赤外線はありがたいと思います。
寒いキッチンでミルクを作って冷やすのに5分以上かかるので、その間に体を冷やしてしまいますが、ミルクをあげているときに遠赤外線で暖まることができるのは非常に良いと思います。
賛否両論ポイント
操作方法がシンプル!とにかくシンプル!
オイルレスヒーターではありますが、温度設定機能がなく弱・中・強の3段階設定(左右のパネルで設定できるので9パターン)のみになります。
OFFタイマーはあるけど、入りタイマーはなくスケジュール機能などもありません。



操作方法は非常に簡単ですが、入りタイマーは欲しかったという口コミはたまに見かけます。
大人が寝るためだけの部屋であれば、少しもったいないかもしれません。
3. マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデル


おすすめポイント
マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデルは、オイルヒーターでも有名なイタリアのメーカーであるデロンギの製品になります。
おすすめポイントは圧倒的な機能です。
高精度な温度制御、その高度な温度制御を利用した睡眠サポート機能、アプリを使った遠隔操作、GPS機能を使った自動操作(自動ON,消し忘れ防止)など、高グレードのエアコンが搭載している機能が付いています。





私には高機能すぎて使いこなせませんが、利便性を追求したい、高機能製品でいろいろと試したい人にはおすすめです。